保育園・幼稚園でうける絵本紹介③

2025年10月30日木曜日

えほん 年長向け 保育園

t f B! P L

めっきらもっきらどおんどん

作:長谷川摂子 / 絵:ふりやなな / 対象:5–7歳

へんてこなことばを唱えたら、世界がくるり。呼び声のようなリズムと呼応するように、ページの奥から不思議が押し寄せます。
呪文・擬音・繰り返し――“声に出す快感”で子ども達の耳と心を一気につかむ、年長向け朗読のド本命。

#決めフレーズ#コール&レスポンス#ダイナミック
推しポイント
  • 言葉のリズムが強いので“声芸”が活きる
  • 展開が段階的で、聞き手の集中が続く
  • 読み終わりに“自分の呪文づくり”へ発展しやすい

読み聞かせのコツ:呪文は全員で斉唱→静→動の強弱を大きめに。間(ま)を恐れず“呼吸で引っぱる”。

かいじゅうたちのいるところ

作・絵:モーリス・センダック / 訳:神宮輝夫 / 対象:5–7歳

やんちゃな主人公が、心の海を航海して帰ってくるまで。嵐のような感情が“音量とテンポ”で波のように揺れる、朗読映えの金字塔。最後にふっと静まる余韻まで美しい。

#感情の起伏#名作#余韻
推しポイント
  • セリフの少なさ=演出の自由度が高い
  • “大さわぎ”の見せ場を作りやすい
  • 帰還シーンで会場の空気を統一できる

読み聞かせのコツ:太鼓や手拍子で「ワイルド・ランプ」のリズムを作り、帰る場面は音をすっと引く。

100かいだてのいえ

作:いわいとしお / 対象:5–7歳

10階ごとに現れる“住人”たち。次はだれ? なにしてる?――推理と発見が止まらない“上へ上へ”の朗読。数・分類・観察が物語と一体で立ち上がり、集団読みでも集中が切れません。

#カウントアップ#推理#繰り返し快感
推しポイント
  • 構造が明快で、聞き手が自然に先読み
  • 「お気に入りの階」を選ぶ参加性
  • 続刊・横展開もしやすい

読み聞かせのコツ:10階ごとに“区切りの合図”を入れ、全員で数える演出を。最後は拍手で到達感。

はじめてのおつかい

作:筒井頼子 / 絵:林明子 / 対象:5–7歳

震える手、のみこむ涙、ぎゅっと握るコイン。子どもの“勇気の粒”を細部まで掬い上げた名作。語りの呼吸だけでハラハラが伝わり、読み終わる頃には会場が一体の拍手に。

#共感#生活リアル#ドラマ性
推しポイント
  • “小さな挑戦”のドラマで集中が途切れない
  • セリフと地の文のコントラストが映える
  • 読み後の体験談シェアにもつながる

読み聞かせのコツ:困る場面は声量を下げてスロー、成功の瞬間は明るく軽快に切り替える。

おおきなかぶ

ロシア民話(再話:A.トルストイ)/ 訳:内田莉莎子 / 絵:佐藤忠良 / 対象:5–7歳

「うんとこしょ、どっこいしょ!」。全員が参加者になれる名フレーズで、朗読が一気にステージ化。登場人物が増えるほど笑いと一体感も増幅します。

#決め台詞#全員参加#民話王道
推しポイント
  • 場面の単純明快さ=年長でも“乗れる”
  • 配役ごっこ・動作模倣で教室が湧く
  • テンポ調整で長短自在に演出可能

読み聞かせのコツ:合言葉は客席も巻き込んでコール&レスポンス。最後は“やったー!”で拍手。

ねえ、どれがいい?

作・絵:ジョン・バーニンガム / 対象:5–7歳

きたないのと ぬれちゃうの、どっちがいい?――質問が質問を呼び、発言が連鎖する“対話型”の朗読。正解のない問いが、年長の想像力とユーモアを心地よく刺激します。

#投げかけ#参加性#笑い
推しポイント
  • 聞き手が物語を“作る側”になれる
  • 短文+大きな絵でテンポが良い
  • 読み後のディスカッションが弾む

読み聞かせのコツ:各ページで必ず“挙手タイム”。選んだ理由をポジティブに拾っていく。

どろぼうがっこう

作・絵:かこさとし / 対象:5–7歳

「いち、に、いち、に!」の行進、繰り返しの失敗、そして痛快なオチ。声の合いの手とテンポで笑いが波状に起こる、朗読ウケ抜群の一冊。

#行進リズム#反復ギャグ#会場一体
推しポイント
  • 決めフレーズが多くコーラスが作りやすい
  • 展開がわかりやすく聞き手が置いていかれない
  • 最後の“カタルシス”が大きい

読み聞かせのコツ:隊列シーンは足踏みや手拍子を導入。オチ前は“ため”を長めにキープ。

ともだちや

文:内田麟太郎 / 絵:降矢なな / 対象:5–7歳

「一時間、いくら?」――キツネとオオカミのやりとりが絶妙。セリフの応酬が心地よく、ふたりの距離が縮まる瞬間に、会場もしん…と温かくなる“対話劇”の名作。

#セリフ掛け合い#起承転結#読後ほっこり
推しポイント
  • 声色の演じ分けで物語が立ち上がる
  • ユーモアと情感のバランスが良い
  • 続編への“読みつなぎ”にも最適

読み聞かせのコツ:二役を声質で明確に。間を活かし、最後の“ともだち”は一拍置いてから優しく。

じゅげむ(落語絵本)

作・絵:川端誠 / 対象:5–7歳

“寿限無寿限無…”――舌がもつれるほど長い名前を、声に出して楽しむ快感。年長なら“はやくち”にも挑戦でき、笑いと達成感がいっぺんにやってきます。

#早口チャレンジ#古典入門#爆笑
推しポイント
  • 暗唱・群読など発表会にも展開可
  • 場面転換が少なく“声芸”に集中できる
  • 日本の言葉文化を体感

読み聞かせのコツ:最初はゆっくり→段階的にスピードUP。言い間違いも笑いに変えてOK。

きょだいな きょだいな

作:長谷川摂子 / 絵:ふりやなな / 対象:5–7歳

きょだいな 〇〇が、きょだいな 〇〇を――。言葉の反復とスケール感のインフレで、聞き手の想像がどんどん膨張。合いの手だけで会場が笑って一体になる、朗読向けの快作。

#反復気持ちいい#合唱#イメージ拡張
推しポイント
  • 構造が単純で“聞く余裕”が生まれる
  • 合いの手を決めて全員でコール
  • オチのキレで拍手が自然に起きる

読み聞かせのコツ:「きょだいな」の声量を段階的にUP→ラストは一転して小声で落とすと爆笑が起きやすい。

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